次世代画像フォーマット『WebP(ウェッピー)』の話

日頃、Webサイトを運営しながらアクセスログを除いていると7割以上がスマートフォンで閲覧している事がわかります。スマートフォンの創世記から考えると今の端末はすごい速度で進化しています。そして5Gの環境整備も進んでいます。そんなスマートフォン向けにWebサイトやコンテンツを考慮するとどうしても次世代画像フォーマットの話になるのですが、今だにハッキリとした決定打がある状況ではないのですが、そうも言っていられないのが現状です。そこらへんを簡単にまとめてみました。

三つの次世代画像フォーマット

Googleが提供しているサービスの一つにWebサイトの表示速度を判定する「PageSpeed Insights」なるものがあります。そこの判定で改善する項目に「JPEG 2000、JPEG XR、WebPなどの画像フォーマットは、PNGやJPEGより圧縮性能が高く、ダウンロード時間もデータ使用量を抑える事ができます。」と表示される事があります。次世代の画像フォーマットを使いWebサイトの表示速度を改善しましょう!と促しているのですが、では、ここで紹介されている次世代フォーマットの三つの「JPEG 2000」、「JPEG XR」、「WebP」とは一体どのようなものか調べてみました。

 JPEG 2000

JPEG 2000」とは、JPEGの次に繋がる画像フォーマットとして国際標準化が進められている規格ですが、対応しているブラウザがappleのsafariだけなのが現状です。iOSのiPhoneに向けて使えるかもしれませんがそれ以外の環境には不向きと言えます。

JPEG 2000の対応ブラウザの状況:
 Can I use… Support tables for HTML5, CSS3, etc

 JPEG XR

JPEG XR」の元の規格は、米マイクロソフトが発表したWindows Media Photoです。これも国際標準化が進められている規格の一つですが、対応しているブラウザがマイクロソフトのIEとEdgeだけなのが現状です。

JPEG XRの対応ブラウザの状況:
 Can I use… Support tables for HTML5, CSS3, etc

 WebP

WebP」は、米Googleが開発している次世代画像フォーマットです。上記二つの規格に比べると多くのブラウザが対応しています。しかし、appleの端末の標準ブラウザであるsafariが対応していない事が、Webサイトを作る側の利用を止まらせている原因の一つです。

WebPの対応ブラウザの状況:
 Can I use… Support tables for HTML5, CSS3, etc

このように、米Googleが開発している次世代画像フォーマット「WebP」が一歩抜きに出た感はありますが、appleの対応がなされていない現状を考えると時期尚早なのか悩ましいところです。

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